新興国投資には多くの魅力がありますが、最大の魅力は新興国の成長率が先進国よりも高いことです。
世界経済を牽引してきた中国が安定成長期を迎え、今後はどのような国が中国に続くのかを考えてみましょう…。
国際通貨基金(IMF)の見通しによると、今後もアジア新興国地域は高い成長を続け、特にインドと東南アジア諸国連合(ASEAN)の発展は著しいとされています。
過去を検証すると、アジア地域は第2次世界大戦以降、その豊富な労働力とグローバリゼーションの流れの中で工業化を遂げ、今やアジアは「成長センター」として、世界経済を牽引するに至っております。
しかし、アジア各国の同時並行したのではなく、経済が発展した時期は異なります。まず日本が朝鮮戦争特需により、1950〜60年代に鉄鋼や繊維を中心に重化学産業が大きく飛躍しました。
その後、ベトナム戦争(65年)の特需をきっかけに、韓国、台湾、香港、シンガポールの新興工業経済地域(NIEs)の経済が黎明期を迎えました。
のちに先進5か国によるプラザ合意によって急激な円高が進むと、日系製造業は輸出競争力の低下を回避するためにマレーシアやタイを中心にASEAN地域への進出を強化させました。しかし、97年のアジア通貨危機を受けてNIEs、ASEANの成長神話は長くは続きませんでした。
一方、中国は78年の改革・開放路線による市場メカニズムの導入をきっかけに奇跡的な高成長が始まります。90年代には外国企業を誘致して輸出競争力を向上させる方針に転換、「世界の工場」へと変貌を遂げました。
しかし、今では人件費の高騰で企業業績に暗雲をもたらしています。今後は、人件費の低さが魅力の南アジアやASEAN地域へと成長の分散化が想定されます。
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