昨年の東京市場では、3月のコロナショックによる急落後、アルゴ取引を駆使し(駆使しているのかどうかわかりませんが…)せっせと売っていた外人投資家を尻目に、個人投資家の逆張り戦略が見事に外人投資家を出し抜く結果となり、弊社でもお客様とともに歓喜を上げましたが、秋口以降はその外人投資家の本格的買い展開に、安易な逆張り戦略はご法度と申してきました。
案の定、昨年11月以降は個人投資家の売りに対して外人投資家の本格的な買いに、売り方は総玉砕の状況であります。
過去の歴史を振り返っても、外人投資家、個人投資家では個々の資金量では全く勝負になりません。意思の統一が難しい個人投資家は過去の「誠備グループ」のような仕手筋が個人の資金を集めて、旗振り役の意思で勝負するならいざ知らず、個人投資家が集まっても一抜け、二抜けの状態で、勝つ見込みは薄いです。
しかしながら米国市場で大きなヘッジファンドと個人投資家が売り方、買い方で真っ向勝負となり、個人投資家が勝利するケースが出てきております。
昨日の日経新聞の夕刊に興味深い記事として載っておりましたが、今月に入り米国ゲームストップという銘柄で、財務内容等を分析し業績悪化を睨んだヘッジファンドが空売りする一方、個人投資家が買いを仕掛け、コールオプションも駆使し、大量に買いを加速しました。
結果は予想外に、ヘッジファンドが大量の損失を出して撤退しました。一時的かもしれませんが、プロのヘッジファンドが素人投資家に敗北したことは驚異的であります。そしてそれを成せたのが「SNS」です。複数の個人投資家が「機関投資家を破綻させよう」宣言して、みんなが賛同したわけです。
明らかに時代は変わっております。富の格差、不平等に対する不満が蓄積しSNSを通じての拡散、爆発の結果でが、日本でも他山の石ではありません。
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