個人投資家の投資スタンスは、基本的に逆張り戦略が多いのは日本の伝統であります。3月から4月のコロナショックによる急落場面でも、弊社でさえ3月の一番底を確認してから4月の二番底も確認し、初めて買い出動いたしましたが、それも正直おっかなびっくりしながらであります。
そんな32年ぶりのブラックマンデー以来の暴落の中、弊社のお客様の中でも経験豊富な強者と称される投資家の方々は、既に3月から買い出動しておりました。
外人投資家がAIによる投資判断から、プログラム売買による売りを出し続ける中でも果敢に買って行きました。もちろん日銀による大量の買いポジションも手伝い、その後は見事に外人投資家を出し抜き個人投資家が利益を上げたことは記憶に新しいのですが、売っていた外人投資家が一転買いに転じた秋以降は、単純な逆張りは注意と再三当欄で指摘しておきました。
案の定、夏以降上昇した日経平均(日経レバ)を逆張りで売っていた個人投資家は、その後の外人投資家の買い攻勢に耐え切れず、踏みあげられてしまいました。その時の逆日歩が一時150円(年利換算240%)ついて話題になりましたが、一昨日、同じ日経レバに一時180年の逆日歩が付きました。
逆張り志向の個人投資家は、日経レバの空売りにとどまらず、日経ダブルインバース(日経平均が下がると倍の利益となるETF)にも触手を伸ばし、こちらの買い残も歴史的な水準にまで膨れ上がっております。少々怖いですね。
話は変りますが、FX取引でも個人投資家は逆張りで、QUICKの統計ですが、現在ドルを急速に売っているようであります。先週末の対円でのドルの売り持ち高は前週より9割増えたそうで、この伸び率は2013年4月以来7年9カ月ぶりの大きさだそうです。
では、このドル安円高に賭けた個人の売買は2013年4月以降どうなったか、その後静かにドル円は上昇し、当時94円台で推移から1年後125円台までドル高円安が進んでしまいました。
株式でも、FXでも、外人投資家の前に極端に偏ったポジションは露わにしたくないですね。彼らは必ず仕掛けてきますから、ご注意を。
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