狙った遺伝子を効率良く改変できる新技術「ゲノム編集」を、農産物の品種改良に用いる研究が進んでいます。長い期間をかけて、作り上げてきた植物が、新技術を使えば、望んだ性質を持つ植物を短期間に生み出すことが可能になります。
多くの農作物は、野生種を品種改良したものです。1970年代には遺伝子組み換え技術が登場したものの、精度が低くて品種改良に数十年掛かることもありました。
しかし、2012年に発表された「クリスパー・キャス9」の登場で、品種改良を年単位に短縮することが可能になりました。
ゲノム編集は、細胞内のDNA(デオキシリボ核酸)を切る「はさみ」役の酵素と、はさみを切りたい場所に誘導するたんぱく質を組み合わせた技術です。
クリスパー・キャス9は、はさみ役の酵素「キャス9」と、それを誘導するガイド役として、DNAの情報を写し取るRNA(リボ核酸)を使いますが、研究者にとっては従来よりも安価で使いやすくなりました。
今、世界的な問題となっている「食糧不足の解決」には、品種改良の効率化は不可欠です。また、収量だけでなく、「健康に良い」など機能の向上をうたった農作物もゲノム編集で誕生しつつあります。
さらに、クリスパー・キャス9は、植物の品種改良だけでなく、医学など他分野で急速に普及しつつあります。
「ゲノム編集」に注目!
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