医学の進歩には目を見張りますが、やはり人間だけでは超えられない天井があります。その天井を超えて、苦しんでいる人を救うためにAI(人工知能)を活用した「AI医療」が注目されています。
このコーナーでも以前お話をしたように、我が国でも今秋から「AI病院」の実現に向けた事業計画が始まります。
政府は、5年間で百数十億円の予算を投入して、AI技術に秀でた企業、医療機器メーカー、開発プロジェクトに賛同する病院を募集し、経済産業省、厚生労働省、文部科学省を中心に産学官がタイアップして開発体制を9月中に固める計画です。
具体的には、CTやMRI、内視鏡で得る画像の分析、血液検査や細胞検査結果の解析、DNAの分析などにAIを活用することで短時間に正確で高度な診断を行うシステムを開発します。
すなわち、癌の見落としや心臓疾患の診断ミス、脳血管障害の診断ミスなど致命的なミスを防止でき、最適な治療方法を選択することができます。
加えて、現在は医師自身がカルテに診断情報を記入していますが、検査結果や診断内容をAIが判断して電子カルテに自動入力するシステムも開発します。
このように「AI病院」が実用化すれば医師や看護師の負担は低減され、重要な診断は早く適切に行われ、人手不足も改善されます。もっとも、AIはあくまでも医療の補佐役であり、診断の責務は医師にあることに変わりはありません。
「AI医療」の実用化は、日本の医療機器の世界シェア拡大にも貢献することになるでしょう。
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