人の心は損と益を別々に認識します。元来、損を恐れて少額でも利益を確定する保守的な投資家が、損失がかさむと突如、イチかバチかの勝負に打ってでることがあります。
「損を取り戻す」という投資をする上で投資判断ではない、別の関係ない項目がその判断の中に割り込んでくると、人は得てして「投機的」になります。投資判断に「負けを取り戻す」という考えが入ると、その負けを取り戻そうとするためにリスクの高い投資をしたり、目一杯の資金を投入し大勝負を仕掛けたりします。
投資をする上で、過去の損失は考慮してはいけないのですが、人はそれがなかなかできず、さらに損失を重ねてしまうことが多いのです。これが「ギャンブラーの誤謬」と云われるもので、合理的な根拠がないにも関わらず、確率論の基づいた予測が歪められてしまう心理現象です。
別の例を挙げますと、「目隠しをしてボウルから赤玉を引くと1万円がもらえるゲーム」。Aには「赤玉1個、白玉9個」、Bには「赤玉9個、白玉91個」が入っています。
貴方様はAを選びますか、それともBですか? 面白いことに3分の2が選ぶのがBなのです。確率計算ではA10%、B9%であるのに、ついつい赤玉の多さに判断を狂わせられるのです。
また、宝くじも圧倒的に低確率と知りながら、「7億円」など賞金額の大きさに興奮してしまいます。
投資はギャンブルではないのです。特にカーッとなりやすい方は自分の性格や心の癖を知って、不合理な判断を見抜く目を身に付けてもらいたいものです。
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