北太平洋の中央(およそ西経135度から155度、北緯35度から42度の範囲)にかけて海を漂うプラスチックごみが集まる「太平洋ゴミベルト」と呼ばれる海域があります。
細かく砕かれた微粒子「マイクロプラスチック」を中心に1兆8000億個、ごみの総重量は7万9000トンに上ると試算されています。
太平洋ゴミベルトが発見されたのは1997年のことですが、昨今、この海域はしばしば海洋汚染の深刻な例として取り上げられており、廃プラスチックの削減が国際的な関心となっています。
浮かんでいる粒子は動物プランクトンに似ており、それがクラゲに誤食されることで海洋食物連鎖に入ります。長く残る欠片の多くが、クロアシアホウドリなどの海鳥やウミガメなど海洋生物の胃の中に収まりますが、残留性有機汚染物質などの毒性が野生動物の健康を阻害させます。
この問題を解決するために開発されたのが「生分解性プラスチック」です。生分解性プラスチックは既存のプラスチックに比べて、恒久性や弾力性が低く、価格も高いことが障害となり、プラスチック全体の1%未満と陽の目を見ない状態でした。
しかし、今年のG7首脳会議で、海のプラスチックごみを削減する数値目標を盛り込んだ「海洋プラスチック憲章」が発表され、国連も世界環境デーのテーマに「なくそうプラスチック汚染」を採用したことで、世界中が使用削減方向に向かっています。
日本政府も、海洋汚染問題を19年6月の大阪G20首脳会議のテーマにする考えで、いよいよ「生分解性プラスチック」が陽の目をみることになるでしょう。
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