日本の紙幣の肖像画が2024年(令和6年)から変わります。1万円札は福沢諭吉から「日本資本主義の父」と呼ばれた革新的経営者の渋沢栄一、5千円札は樋口一葉から女子教育家の津田梅子、千円札は野口英世から細菌学者の北里柴三郎へ変わります。
偽造防止のため一定間隔でデザインを刷新するのは理解できますが、なぜ『偉人の肖像』が使われるのでしょうか。
日本最初の肖像入りのお札は明治14年に発行された1円札で、日本書紀に登場する仲哀天皇の皇后、気長足姫尊(おきながたらしひめのみこと)が描かれました。
しかし、それ以前、明治6年発行の紙幣や11年発行の紙幣には神話や日本の風景、鍛冶屋などが描かれ肖像ではありませんでした。
偉人の肖像が一般化する発端は明治20年の閣議決定です。紙幣の肖像には「歴史上、尊敬と親しみを持てる人物を登用すること」として、藤原鎌足や菅原道真、聖徳太子ら天皇家に近い人物が7人選ばれました。
以来、戦前まではこれらの偉人が肖像に起用され続けますが、戦後は、GHQの指導で聖徳太子を除いて全て禁止になりました。
後釜には二宮尊徳や平和を象徴するハトの図柄が採用されましたが、再び板垣退助や伊藤博文、福沢諭吉ら、明治時代の偉人が選ばれるようになりました。
しかし、なぜ今回は、この3人だったのか、という疑問が湧いたのでちょっと弊社なりに調べて見ました…。
実は3人とも2000年以降に「切手」に登場していました。切手は世界中に浸透しているので、国際的にトラブルになりそうなデザインは万国郵便連合の条約で禁止されています。
お上から見れば、切手と云う国際的に厳しい条件を通ったんだから、紙幣にしても大丈夫と判断したのでしょう。
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