ジャクソンホール会合を控えベッセント財務長官からも利下げ圧力が顕著です。財務長官からはFRBの金融政策に物申すわけではないとの発言はありましたが、その後あからさまに「米金利のあるべき水準は今よりも1.5から1.75%低い」と、圧力ともとれる発言をしております。
マーケットはある意味トランプ大統領よりもベッセント財務長官をより信用しているようなので、その後の9月の利下げ幅も0.5%が望ましいとの発言も加わり、それ以降は金利低下から、米ドル売りの流れを強めております。
米国内でステーブルコインが大きく台頭して来ているのも、政策サイドのドルの威信を保ちつつ需要を抑える意図も伺えるようで、ドル円のチャートは上値の重さを意識する展開となっているようです。
米国高を受けた東京市場の強さは半端ではありませんね。東証の信用取引残高は売り残が1兆円に乗せて来ており、買い残が3兆8000億円ですから貸借倍率は3.8倍まで拮抗し、この需給ひっ迫では全体の強さも頷けます。
日経平均では警戒された三空(同じ方向に三つの窓を開ける)の窓を一つ埋めましたがすかさず新高値更新となり、TOPIXも同じく新高値、出遅れているグロース市場も1年5か月ぶりの高値となり、値嵩株ばかりではなく循環物色が進んでいることも示唆しております。
最近弊社にご連絡いただく投資家の方からの質問で目立つのが、日経ダブルインバース(日経平均が下がると儲かるETF)を買って困っているとの内容です。4万円を超えたあたりから増えておりますが、このETFの買い残も大変な量になっております。
「相場は材料よりも需給」の相場格言通りの展開となっており、売り屋さんにとっては厳しい相場が続きそうですね。循環物色ですから、多少出遅れていても光る銘柄の後追いは勝機を逃すかと存じます。
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