米国市場は今週国債の定例入札を控えております。3年債が580億ドル、10年債が410億ドル、30年債が270億ドル規模と、前四半期と変わりありません。2月の入札不調から、長期金利が一時急騰し、米国ナスダック市場の急落を招いたことから、今回も不調に終わるのではないかと、米国ではヘッジファンドによる売りポジションがかなり積み上がり、リーマンショック以来の水準まで登っているようであります。
これに東京市場もビビったか、900円を超える大幅安でありました。一昔前の「アメリカがクシャミをすると日本は風邪を引く」と言われたころを思い出してしまいましたが、決算発表ピーク、感染者再拡大、オリパラ動向、ワクチンの遅れと、とにかくいろいろと重なってしまったというところだと思われます。
ヘッジファンドによる売りポジションが高水準などというと、日本の投資家はそれだけで身構えてしまいがちですが、事情通から言わせるとヘッジファンドほど朝令暮改に投資スタンスを変えてくる投資主体もないと言われます。
更にヘッジファンドほど毎年数多く破綻する投資主体もありません。ついこの間もアルケゴスが破綻しましたし、その前はロビンフッターにより複数のヘッジファンドが破綻しております。特段慌てることもございませんし、個人投資家諸氏におかれましたは、今の特殊な時期を十分理解し、慌てず来週以降に臨めばよろしいかと存じます。
懸念の感染拡大は気になるところですが、昨日内閣官房参与の高橋洋一氏が今の感染状況をグラフで示し「さざ波」程度と発言し、物議を醸しましたが、そこには事実しかありません。日本人的感覚から言えば、大変な医療従事者を前に不謹慎だ!との意見も最もですが、現実に相変わらず遅いとの批判ばかりですがワクチンも着実に動き出している、こちらも事実であります。
株式投資は少数派が勝ちます。マスコミ主導の世間の流れをちょっと冷めた目で俯瞰していただくことも重要ではないかと存じます
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