これまで順調に拡大してきた欧州連合(EU)と単一通貨ユーロにとって大きな試練を迎えております。
ギリシャのユーロ離脱という前例を作れば、金融市場は第2のギリシャを探し始め、ヘッジファンドなどの金融マフィアは市場を混乱させて大儲けを企むのは目に見えております。
一方でEUに加盟し、現段階では自国通貨を利用する中東欧諸国の間にも、ユーロへの懐疑的な見方が出てきております。ユーロの信認が下がると、ユーロ圏の影響を受けやすい中東欧通貨が売り込まれるからです。
EUの拡大路線にも微妙な影響が出ております。
EUでは2013年7月に28番目の加盟国になることが決まっているクロアチアのほか、セルビア、マケドニアなどが次期加盟候補国として控えておりますが、これらの国々の間ではEU入りに慎重な動きが出てきたのも事実です。
「EUに加盟してユーロを導入することが、名実共に欧州の一員になった証」と受け止めてきた中東欧諸国の間にも、ユーロへの懐疑的な見方も出てきておりますが、欧州統合の父であるジャン・モネ氏は「危機にこそ欧州は進歩する」と云っております。
昔から「パニックは政策の母」と云います。
多くの投資家がリスク・オフの方向に走れば走るほど、その後のリターンは大きくなります。
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