今年は亥(い)年。イノシシと云えば昔、政治家が度々用いた言葉があります。「山より大きなシシは出ない」。1960年7月から1963年11月まで総理大臣を務めた「池田勇人」氏が正念場を迎えた時に好んで使ったフレーズです。
その後、大平正芳氏や宮澤喜一氏など、池田氏が旗揚げした宏池会の歴代大物大臣も池田氏に踏襲しました。
1989年12月から1992年8月までの株価下落率が63%を超え、バブル崩壊が明らかになった時、宮沢氏は1993年元旦、「山より大きなシシは出ない」と発言しました。
しかし、半年後に宮沢氏は自民党を分裂させて結党以来、初めて自民党を与党から野党に下野させた総裁となったのです。山より大きなシシが出たのです。海より大きなクジラが出たのです。
政治の世界では、今年は12年に1度、統一地方選と参院選が重なる「亥年選挙」の年です。12年前と24年前の前2回は与党が苦戦を強いられ、24年前の「村山内閣」も12年前の「安倍内閣」も総裁の座を失いました。
昭和時代の亥年選挙を検証すると、48年前の昭和46年当時、政権を握っていたのが、安倍晋三氏の大叔父の佐藤栄作氏でした。この年、自民党は東京都では美濃部亮吉氏、大阪府でも黒田了一氏の無所属の知事の誕生を許し、参院選でも鳴かず飛ばずで、佐藤氏は翌年引退となりました。
世間では衆参同日選も噂されますが、昨年3選を決めて4選のない安倍氏にとって、亥年選挙で「山より大きなシシは出るのか」「海より大きなクジラが出るのか」、何やら運命のいたずらを感じてしまいます。
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