4月23日のこのコーナーでもお話をさせていただきましたが、いまフィンランドでは、原子力発電所の高レベル放射性廃棄物を格納する地下500メートルの最終処分施設の建設が進められております。
放射能レベルが人畜無害になり、生物にとって安全な数値になるまで維持できるように設計され、耐用年数は10万年とされます。公開中のドキュメンタリー映画「100000年後の安全」でも紹介されております。
処分場の記録は公文書館に残しますが、10万年後の人類に解読できるのか疑問も残りますが、例えば、考古学者が発掘しないよう、絵の標識で警告する方法なども良いでしょう。
日本の場合は、特殊なガラスで固めて、30年から50年にわたり専用施設で冷却した後に、深さ300メートル以上の安定した地層に処分することになっています。しかし、処分候補地は未だに決まっておりません。
10万年後の世界は人知を超えますが、後始末は今の時代に済ませておかなければなりません。それが「文明」と云うものなのです。
今回の福島原発事故で世界中の人が原発の安全を考えるようになりました。これを機に政府も東電も今まで何をしてこなかったのか、今後何を急がなければいけないのかを、しっかり議論して実行に移してもらいたいものです。それが世界に向けて日本が果たさなければならない義務なのです。
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