冗談ではありません。
イタリアにはチーズを担保にお金を貸してくれる銀行があります。
粉チーズの原料として有名なパルメザンチーズは、その産地パルマ市にある銀行の金庫に牛乳から作った大量のそれが保管されているそうです。
チーズは完熟まで2年ほどかかるため、工場はチーズが出来上がるのを待っていたのでは、人件費など資金繰りに行き詰ってしまうため、銀行が熟成を経て売れた時の値段を予想し、貸付額を決める制度が生まれたのです。
大敵は物価が下落するデフレです。
工場は損を蒙り、銀行は貸金回収が困難になります。
欧州中央銀行(ECB)がデフレ阻止のため「マイナス金利」という大胆な通貨供給政策に踏み切りました。金融機関に利息を付けず、逆に手数料を取るのです。
手数料が取られるとなれば、それを回避するために市中銀行はECBに預けている預金を取り崩し現金化するか、現金化した資金を短期の債券などで運用するか、その現金化した資金を他の通貨に転換しようとします。
他の通貨に転換する市中銀行が多ければ、自然とユーロ売りが加速されるので、ユーロ安が実現されることになります。ECBのマイナス金利の本当の狙いはデフレ阻止と云うよりは“ユーロ安誘導”であり、非常に上手いやりかたです。
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