銭湯の番台で、着流しの男性が、おかみさんに「ハイ、19円」と銭湯代を差し出します。「困るね。昭和37年から記憶喪失だってね、19円しか払わないんだよ。」
昭和40年に新聞掲載された「サザエさん」です。この時、実際は28円で、3年で5割も上がっています。因みに現在は460円です。
文庫化された「サザエさん」を読むと、昭和の庶民が日々、値上げと向き合い、明るく、かつ我慢強く付き合っていたさまが分かります。作者の長谷川町子さんの哀愁あふれる味付けは励ましになったのでしょう。
一転、平成のデフレ(?)の世。
日銀の黒田総裁が目標とする肝心の「2%物価上昇(生鮮食品を除く指数〓CPI)」は未達成のままです。直近統計の8月CPIは2%の上昇どころか、2年4か月ぶりのマイナスに転落しました。
2017年4月には消費税が10%となります。
株式市場関係者が期待していた10月末の日銀の追加金融緩和は実現しませんでしたが、サザエさんのバイタリティーに学んで、黒田総裁は2%の物価上昇を実現するためにも12月の金融政策決定会合での“決断”が注目されます。
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