書店に行くと平積みコーナーができていました。
年明けに税務署に提出する確定申告の書類の指南本です。サラリーマン向けに医療費還付請求のノウハウを教えるもののほか、「やさしい青色申告」や「複式簿記入門」など中小事業者向けが多く並んでいます。
帯には「初めてでも簡単」とありますが、読んでみると素人には結構手強い感じです。記入すべき帳簿も「仕訳帳」「総勘定元帳」など複数あり、ちょっと見ただけでも意気消沈してしまいます。
2021年度から事業者の経理に消費税の税率や税額を品目ごとに記したインボイス(税額票)の発行が義務付けられます。政府内には17年の4月の消費税率の10%への引き上げと同時実施を望む声がありましたが、中小事業者の「事務の手間がこれ以上増えたらやっていけない」との大合唱の前に、あっという間にかき消されました。
改革を急ぎ過ぎて景気の足を引っ張っては困るとの見方には一理ありますが、消費者が払った消費税の一部が国に納められずに事業者の利益となる「益税」がいつまでも続いていい筈はありません。
21年度実施が果たして妥当なのでしょうか?!
「生鮮と加工の境目論争」や「何が外食か、の線引き」ほど注目はされていませんが、見落としてはいけない論点です。税こそ政治ですから…。
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