先週末の日銀の「マイナス金利」の発表以来、この「マイナス金利」って何?という、お問い合わせが多くなっています。
その言葉通り、金利がマイナスということなので、お金を預けておくと、逆にお金が減っていくと云うことです。利息が逆転現象を起こすという訳です。
ですが、現実のところは、このマイナス金利は日銀と民間銀行の間の取引に適用されるもので、私たち一般消費者の借金やローンではこのマイナス金利が適用される訳ではありません。我々が銀行からお金を借りても、銀行から金利を貰えるわけではありません。
しかし、単純に金利が0金利よりも下がったわけですから、民間銀行からの借り入れ金利や住宅ローン金利などは下がる方針です。
このマイナス金利の効果の一つは「円安」→「株高」です。
金利の高い通貨の価値は上がり、金利の低い通貨の価値は下がります。ドルの価値は上がり、円の価値は下がることになります。
もう一つの狙いは、デフレが止まらない現状への対応策です。
金利は常にインフレ率と同等の水準で推移しないと経済は破綻します。例えば、インフレ率が5%と高い水準なのに金利が1%しか付かなければ、年間の購買力が4%ずつ目減りしていきます。
こういった状況が続くと、個人も法人もお金を貯めずに使い切らないと損をすることになるので、消費が過剰になって益々インフレが進行します。
デフレの場合はこれとは真逆になります。
そして、デフレを解消するには、物価水準よりも金利が低ければ、消費や投資を旺盛に増やそうとする意志が働きます。インフレ率がマイナス1%なら、金利もマイナス1%とか、マイナス2%とか、物価より低い水準にすればよい訳です。
マイナス金利とはある意味、強引な金融緩和(景気対策)なのです。
筆者は昨年12月上旬から日銀のマイナス金利導入を予想しておりましたが、市場にとっては予想外のことであり、兜町にとってもマイナス金利は初体験だけに、未経験の新テーマが株式市場に突如、出現したことになります。
それだけに投資のチャンスになる訳で、全般の波乱相場とは裏腹に、個別物色気運は極めて旺盛になるでしょう。
当社へのお問い合わせは03-3868-2801までお気軽にどうぞ!
“必中銘柄”を用意してお待ち致しております。