外為市場では「リスクオフ(回避)時には円買い」の習慣が定着しています。
背景には当然、日本円〓安全通貨と見做す共通認識があるのでしょう。
では、安全通貨との共通認識には何の根拠があるのでしょうか?!
1.民主主義の政治体制が安定、2.資本取引自由と市場流動性、3.地政学上の安全、4.対外純資産及び経常収支黒字、5.低インフレ或いはデフレ、6.割高感のない為替水準です。
日本円がこれらの条件を従来通り満たし続ける限り今後も、世界の政治経済に不透明感が強まる度に“円高の法則”が働きます。
しかし、先の3.地政学上の安全に関しては、少々疑問が出始めています。北朝鮮と中国という2つの強権国家に近隣する潜在リスクが近年増しつつあり、その緊張が高まれば安全通貨の地位は揺らぎます。
さらに、政策が真逆な日米金融政策を素直に踏まえれば、結論として一方通行の円高は想定し難い状況に思えます。
日本は輸出国であるため、企業業績は海外要因の影響を大きく受けます。円安に頼らずとも、増益基調が続くような、社内構造改革と生産性向上の成果を実現することが重要になって来るでしょう。
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