笑いを誘う研究に贈る『イグ・ノーベル賞』に10年連続で日本人が選ばれました。目のつけどころが素晴らしいようで、昨年は「キスの効用」、一昨年は「バナナの皮の滑り具合の計測」にクスと笑ってしまいました。
今年は「股のぞき」効果の実証研究が受賞しました。文字通り「視点」が対象です。
研究はよく知られた姿勢の効果を実験で確かめたものです。両足を上げる。上体を倒して、股の間から後ろを眺める。すると、風景の奥行きが薄れ、近くに感じます。
同時に、遠くの山が縮んで見え、絵のようだと錯覚するそうです。これを錯覚だとわきまえて見れば、逆にこれまで以上に山の大きさを実感できるかも知れません。
「股のぞき」で思い出すのが、芥川龍之介の「河童」。登場人物の一人である学生がいきなり「股目金」(股のぞき)で道を通る車や人を眺め出します。驚いた主人公が理由を問うと、学生は冷静に答えます。「あまりにも憂鬱ですから、逆さまに世の中を眺めていたのです。けれどやはり同じことですね。」
試金石を迎えた米大統領選では米国民も悩んでも悩み切れないようです。不人気同士で支持率も拮抗しています。
風景とは異なり、「股のぞき」をしても社会の構図は変わりません。誰が超大国のリーダーにふさわしいのか、見分けられる画期的な姿勢が見つかれば、きっと本物のノーベル平和賞がもらえるでしょうが…。
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