桜が満開ですね。
桜といえば、国内の桜の8割を誇る染井吉野(ソメイヨシノ)ですが近年、桜の名所地がピンチに陥っている、という話をちょくちょく耳にします。
ソメイヨシノは江戸時代、現在の東京都豊島区駒込にあった染井村の植木屋が「吉野桜」として販売、葉に先駆けて一斉に花が咲くのが好まれ、全国にあっという間に広まりました。
ソメイヨシノは成長が早く、とても美しい桜ですが、その寿命は短く60〜80年と云われており、戦後や東京オリンピック前後に植えられたものは、そろそろ寿命を迎え、「倒木の恐れ」に見舞われている木も多くあります。
また、ソメイヨシノは、テング巣病という伝染病にかかりやすく、継続して植樹することで、この病気の拡大につながることから、日本花の会では平成21年度から神代曙(ジンダイアケボノ)への植え替えを推奨しています。
神代曙と染井吉野は似ているところが多い桜ですが、神代曙には染井吉野より歓迎されるメリットが幾つかあります。
まず、同じオシマザクラとエドヒガンを親に持つ交配種で、ほぼ同じ時期に開花しよく似た形状の花を咲かせますが、神代曙の方が花弁のピンク色が濃くグラデーションがあり、全体的に鮮やかです。
寿命は神代曙の方がやや長く、伝染病にも強いです。木の大きさは染井吉野より小ぶりのため、狭い道路などでも邪魔になりにくいなどの利点があります。
染井吉野から神代曙への植え替えは各地で進んでいます。花見スポットとして愛されてきた名所地でも2000年の植え替え以降、病気になったことはなく、色合いがよく、花見客の感想はすこぶる好評のようです。
いつの日かこの神代曙が日本の桜の大御所になる時代が来るのかと思うと、ちょっと複雑な気がします。
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