新元号が「令和」に決まりました。元号は、現在では世界で日本にだけ残っており、その時代の希望や大志を文字に委ねるものです。
「令」には、めでたい、美しいという意味があります。「令和」は、和やか、柔らかな良き時代に欲しいと解釈でき、新時代の希望を表すのに似つかわしい文字の選択と組み合わせになりました。
「令」の字は幕末に候補になったことはありますが、元号への適用は初めてで、「和」は今回で20回目となります。
元号の出典は、これまでで確認できる限りでは、全て中国の古典を引用していました。政治や人生で大切なものを説いた儒教を広める五経(易経、書経、詩経、礼記、春秋)や、古代中国の史書が多くありました。
しかし、かねがね元号は、日本の古典(国書)から採用するべきだ、という主張がありました。典拠となった万葉集の「梅の花の歌三十二首」の漢文で書かれた序文には、当時、東アジアとの架け橋だった福岡県太宰府市で、梅の花をめでる宴が開かれたことが記されていました。
寒い冬を生き抜き、暖かい春を迎えるに先駆して梅が清らかな香りを漂わせるイメージが、「令和」の根源にあると云えます。日本と外国の文化の親和も感じさせます。
美しい風景や展望を思い描くことで、「令(よ)い社会、和(なご)やかな時代になってほしい」という意思表明が、間接的ながら必然的に伝わってきます。また、清々(すがすが)しく、くつろげるところに親近感を覚えます。
「平成」に続く時代も日本隣国との軋轢や自然災害など紆余曲折な難題に四苦八苦するでしょう。しかし、孫子代の日本人が「令和」を回顧した時に、「輝かしい幸せな時代だった」と評価できる社会にしたいですね。
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