昨日申し上げたFRBの戦略が功を奏したようで、米国市場は早くもリスクオンとなり、NASDAQ指数は新高値を取り、S&P500も目と鼻の先の水準まで来ており、昨日のパウエルFRB議長の議会証言はその政策運営に自信すら感じられるものであったようです。
日経新聞のウォール街ラウンドアップによれば、新型コロナウィルスの流行以来、いつもの議会証言は随分と暗いムードのものが多かったようですが、今回は始まる前から余裕の雰囲気を醸し出していたようです。
各FRB理事が時にタカ派発言を繰り返し、その後議長が今回のように重要な議会証言の場で上手く否定し、マーケットフレンドリーな姿勢を示す。今回もズバリ的中であります。
内容は当欄でも再三指摘している通り、インフレは一時的、今後は雇用回復の勢いが強まる可能性を示唆しました。各州の失業保険は6月から順次打ち切られ、連邦政府による失業給付も9月に終わります。従って、現在の労働供給を圧迫する要因は今後数カ月で弱まり、秋口には力強い労働回復が期待できると強調しております。
強い雇用と適度なインフレは共存する持続的な成長を可能とし、これを受け10年物長期金利だけでなく、2年物、5年物も議会証言進行とともに低下し、VIX指数も今年最低の16ポイントまで低下しており、改めて経済回復著しい米国の金融政策は市場との対話が上手だなと感じる次第であります。
さて東京市場ですが、米国に比べて多少ビビりの感は否めません。VIX指数が今年最低水準となる中で空売り比率が再び50%を超えたわけですから、何をかいわんやでありますが、これも「不安の崖を上る」ための肥やしと思えば歓迎です。
東京市場は以前の象徴銘柄「ファストリ」や「ソフトバンク」が冴えない傍ら、個別の材料株が“超元気”です。流れは大きく個人投資家に微笑みかけており、チャンス到来です。
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