東京市場の体温が大分上がってまいりました。欧米市場が新高値を更新する状況の中で、日経平均と東証マザーズに至ってはお盆明けに、逆に新安値を覗きに行くという、こちらは新型コロナウィルス感染による高熱とは逆に低体温症に悩まされました。
PER11倍台、PBR1.1倍台ですから、如何にTOPIX、JASDAQ、は値持ちがいいとはいえ、どうしても投資マインドは下がりますし、日経平均の簿価で動いているファンド系の資金も動き辛くなります。
しかしながら、株式市場一寸先は闇と申しますが、逆に何が功を奏するかもわかりません。一国のトップの辞任で一夜にして方向が変わり、今度は大幅上昇からTOPIXが30年ぶりの高値を更新しております。
勿論政治の急変とともに、もう一つの懸念材料の新型コロナウィルス感染者数も「実行再生産数」が感染拡大の目安である1を下回ってきており、ピークアウト感も重なったことからも株価急騰の助けとなりました。
それまで先物市場での売り残が結構溜まっておりましたのでメガSQを前に、まずは外人の資金が買戻しに動きましたから、この瞬間湯沸かし機的日経平均のお祭りも目先は今週がいいところと思われますが、今回はそう簡単には東京市場から逃げないと考えられます。
また米国に目をやりますと、先週の雇用統計が予想以上に悪い数値となり、雇用情勢を最大の注目点としているFRBも、ジャクソンホール会議で唱えたテーパリング時期の修正も視野に入れざるを得ないところではないでしょうか。
従って、再び株式市場に資金が集まり易くなってきており、特に現在の水準でもPER13倍台、PBR1.3倍台と出遅れている東京市場で、今週流入した買いの資金はSQ後も留まると思われます。
米国並みのバリュエーションで試算すると4万円も視野に入りますが、欧州の主要企業で構成するストックス600のPER16倍台で試算しても3万5000円です。SQ後東京市場に留まる資金の行方が楽しみになってまいりました。
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