東京市場の近況も大分下値の堅さが見られるようになってまいりました。日経平均は3日続伸、TOPIX、JASDAQは4日続伸、東証マザーズは昨日一服するも前日まで3日続伸とお盆明けの週を底値に、明らかに潮目は変ってきているようです。
株価指数のチャートを眺めていると皆様方も気付かれているかと思いますが、日経平均と東証マザーズは似たチャートであり、TOPIXとJASDAQが似たチャートとなっております。日経平均は先物を通じ値嵩株が動かしますし、東証マザーズも先物があり、時価総額の大きいメルカリなどが指数に大きく影響します。
日経平均も東証マザーズも8月の第3週が底であり、動きが変わっておりますがテクニカル的には一目均衡表の雲にやっと到達したところであり、まだ騙しがあっても不思議ではありませんが、そこへ行くとTOPIXとJASDAQは逆にこの雲を明確に下回ることなく、高値を更新できる位置におります。
これは先物ではなく、現物市場で個別銘柄に押し目買いに入れている媒体があることを示唆しているものと思われます。お盆明けと言えば感染者は東京都で1日1万人に上るのではないかと危惧された最悪に時期で、しかも選挙を前にして菅政権の支持率は危険水域といいとこなしでありました。
8月の日経新聞で国内銀行の預金から貸出金を差し引いた預貸ギャップが6月で330兆円、昨年のコロナショック以降70兆円も増えているとの記事がありましたが、個人も企業も預金をため込み、この金額は拡大する一方のようです。
全部が設備投資や消費に回る訳でもなく、このような資金が国内の機関投資家の個別銘柄への押し目買いに向かっているものと思われ、日経平均ではなくTOPIX、JASDAQの底堅さに表れているようです。
これから秋に向けて、感染者のピークアウト感は出つつありますが、政治の混迷の落としどころもそう遠くありません。自民党からの政権交代は考えづらいですが、自民党内でのガラガラポンはありそうで、株式市場にとっては好材料になると思われます。
これらの待機資金はこの秋を見据えての押し目買いでしょう。
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