一昨日、東京市場が閉まった後、中国恒大集団が23日の債務は予定通り履行するとの報道から欧米夜間取引も反発し、昨日の欧米本市場も大きく反発しましたが、東京市場は2日間で900円ほど下落、テクニカル的にはトレンド転換を示唆するものは見られませんが、時に話題に上がる日経ダブルインバースの買い残は再び増加し、史上最高残高を更新しております。
昨年のコロナ暴落以来、騰落レシオが過熱したり、日経レバの空売りが広がり歴史的逆日歩が付いたり、今回日経ダブルインバースの買い残が急膨張したりとテクニカル的な悪いシグナルは、もともとアベノミクスの息切れ、感染者急増から菅政権のレームダック化、今回の恒大集団の破綻危機など、現象として起きる悪材料に反応して出ておりますが、その都度株価は抵抗力を付けて、更に上値を試します。これが常に当欄で唱えている「不安の崖をよじ登る」相場ではないでしょうか。
コロナパンデミック以降、チャート上に今まで出てきた悪材料を時系列に並べてみると、この相場格言が本当に的を得ていることがはっきりと示されております。
相場は常に正直です。どんな偉い先生よりも的確にその時々の時世を織り込んで行きます。地合いに応じ3日で済んだり、1週間、1ヶ月かかるケースもありますが、今回の恒大集団の債務問題も、現在の中国の内政状況、世界の金融システムの強さ、などあらゆる事象を鑑みたうえで、リーマンショックのようにはならないとジャッジしているのではないでしょうか。
さて、昨日の米国FOMCですが極めて予定通りの結果で、11月テーパリング開始が示唆され、パウエルFRB議長が記者会見で「資産購入縮小の時期とペースは、より厳格なテストに従って判断する利上げの時期についての直接的シグナルではない」と述べ、利上げには慎重に臨む姿勢を強調しました。
FRBは極めてマーケットフレンドリーです。長期金利も低下し更に米国市場は上値を伸ばすでしょう。さて次は東京市場に期待です。
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