過熱する騰落レシオのお話はさせていただきましたが、昨日の日経平均もその辺りを考慮して朝方は150円安まで売られ整理に入ると思いきや、そこそこ垂れるとすかさず押し目買いが入り、引け際米国夜間取引で3指数が反発すると更に買いの手が広がり、結局日経平均、TOPIXともに高値引け、騰落レシオは更に過熱し144.37で引けました。
昨日も申し上げましたが、外人投資家の動向が180度変わってきております。9月に入り、第一週は3669億円を買い越し、個人が4917億円の売り越し。これを象徴するように、空売り比率は先週末再び44.6%にまで上昇しております。
加えて日経平均が下がれば逆に儲かるETFとして、日経ダブルインバースの買い残がここ2週間で急増しております。恐らくこのETFは2月の日経平均3万円乗せの近辺から高水準で推移しておりましたが、8月の新安値に向けて利益を上げ、今回の再び3万円を上回る急騰で二匹目のドジョウを狙ってきたのでしょう。
しかしながら今回は、8月までとは国内情勢が180度変わってきており、値惚れからの二匹目狙いは厳しいかと存じます。長い投資経験から申し上げますと、売り目線で相場を捉えている投資家は、株価の戻りを売ることはできても、底打ちを買えません。
またヘッジファンドのようなロングショート戦略を駆使することも事実上難しいと思いますので、売りで稼いだ投資家はこの底入れをだましと判断しがちです。昨年の11月にも同じよう現象がありましたが、外人投資家の大きな資金移動があった以上は、この流れに逆らうべきではないと思われます。
日経平均は、TOPIX、JASDAQ、を追って近々2月の高値を取ると思われ、騰落レシオも150ぐらいまで行くでしょう。しかしながら、昨日申し上げた通り太い資金が買いに回ったことで、その後の騰落レシオ調整下は個別銘柄の出番です。個人投資家には予想以上のパフォーマンスを届けてくれるものと存じます。
弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。