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“株のソムリエ”からの勝ちの連鎖術!

マーケットフレンドリーな総裁は?

  

 さて、いよいよ総裁選ですが、四氏揃いました。幸か不幸か今回はフルスペックの総裁選となりましたので、誰かが最初から過半数は難しく、決選投票にもつれ込むと推察されますが、どの候補も疲弊した経済回復へ補正予算を提唱しておりますので、スタートダッシュ数カ月ぐらいは誰がなっても変わりなく株式市場には好影響かと思われます。

 

 ただ、党内基盤が落ち着き、既にゼロコロナはないことが認識され、経済が回り始めると必ず出てくるのが増税です。これは四候補すべてに共通しますが、筆者の感覚では、もともと河野氏、岸田氏は緊縮派、高市氏はアベノミクス継承ですから、本来は緊縮派ではないと思われます。物価安定目標2%達成までは基礎的財政収支(プライマリーバランス)の黒字化目標を凍結と明言しておりますので、市場関係者の受けはいいですね。

 

 2012年暮れから始まったアベノミクスは当初リフレ派の浜田教授を筆頭ブレーンに迎え、外人投資家からの評価も高かったのですが、森友、加計や桜、横暴な昭恵夫人などの問題から、財務省に頭が上がらなくなり結局最後は失速、外人投資家からは見切られる結果となりました。

 

 また、岸田氏の格差是正の分配重視の政策は疑問です。中国が推し進めている「共同富裕」政策と重なって見えてしまうのですが、アリババ、テンセントに代表される中国のトップ企業が、世界の時価総額ランキングから脱落しているところからも、創造性を持ち突破力を兼ねそろえる成長企業が育ちにくくなると思います。

 

 それ以前に、日本はジニ係数を見ても先進国でそれほど格差は拡大していないと思われます。話題のピケティの資本論での格差拡大が危惧されましたが、資本の有る無しで株式市場が槍玉に上がりますが、日本で一番株式を保有しているのは年金(GPIF)です。株が上がれば国民の年金資産が増えます。

 

 変わって河野氏は申し上げました通り財政緊縮派であることが一番の難点です。また目玉政策の環境戦略を出すも、既に金融所得課税も口にしておりますので、世代交代で人気は高いのですが株式市場にとっては少々疑問です。

 書き切れませんが、更に各候補の細かい政策、規模等を吟味してまいります。

 

 

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