米国では8月の物価に関する指標が出揃い、FRBの中でも利下げの必要性はないと発言した理事も複数いたことが判明し、粘っこいインフレ率の高原状態に苦慮している姿が見られました。
このような姿は昨日今日始まったことではありませんので、やはりFRBの中でもトランプ政権の顔色を窺ったという側面は隠せず、文言ではあくまでも「予防的措置」としたとの選択肢だったと思われます。
その意味でも今週示される、JOLTS求人件数、ADP雇用統計、新規失業保険申請件数、週末の本丸雇用統計に至っては、利下げは決まった後だけに普段の月よりも注目度が高いかと存じます。
利下げが決まっても、その後の米経済指標に強いものが示されても為替は動いておりません。材料表面化から一瞬200日線を抜けるレンジブレイクアウトらしき動きを示しますが、結局1、2日で再びレンジ内に収まっており相変わらず方向感が出ません。
現状では雇用に関する専門家の予想も極端な数値は報告されておらず、しばらくは底堅い個人消費を支えに、雇用情勢をつぶさに監視する姿が続くものと思われます。
日本では今週は企業短観が発表されますが、関税交渉が妥結しましたので概ね改善傾向との専門家予想ですが、すると日銀の利上げ観測再浮上などの懸念が囁かれます。今週は内田日銀副総裁の会見がありますので内容に注目です。
少々手の出し辛い週となりますが、昨日も申し上げました通り東京市場の需給は良好と思われます。売りが作る上昇相場と当欄でも示しましたが、現状でも逆日歩銘柄は500銘柄に上ります。
マクロの材料が控えますので手の出し辛い状況ですが、その手の出し辛さがカラ売りを誘うようで、従って折りに触れ売り仕掛けから乱高下は付き物ですが、上昇トレンドを持つ個別銘柄に、然程の押し目は来ないかと存じます。
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