米国では暫定予算案の議会通過が思惑通り運ばず、日本時間の昨日午後に議会で否決、一部政府機関が閉鎖され連邦職員10数万人が自宅待機となりました。
前日の米国市場では例年のプロレス興行のように最終的には落ち着くだろうと推測されており、一昨日の米国市場ではダウは高値更新となっておりましたが、日本時間に否決となりました。
昨日の東京市場は悪いニュースが重なりました。昨日も申し上げましたが、10月下半期入りと同時に売りから入るファンド系資金が多いことのアノマリーに加え、朝方発表された7、9月期の日銀短観も予想を上回る着地となりました。
大企業・製造業の業況判断指数(DI)がプラス14と、2期連続で改善し、大企業・非製造業の業況判断DIはプラス34で前回から横ばいですが、前4、6月期の先行き予想を上回る、底堅い業況感となりました。
市場予想よりも強い指標となり、自動車が改善していることと設備投資も相変わらず強い展開です。人手不足からの省力化投資が根強く、円高、金余りに対する株主からの投資促進のプレッシャーもかかっているようです。
この数字はいずれも日銀にとって今月の利上げを阻害するものではなく、経済、物価は日銀の見通しにオントラック(予定通り)だとの判断が裏付けられました。週末発表の米雇用統計や消費者物価指数(CPI)が過渡な悪化を示さない限り視野に入れておいた方がよろしいかと思われ、グッドニュース・イズ・バッドニュースの展開です。
昨日の日経平均の下げは現物市場での売りが先行しておりましたので、ファンド系資金の売りは窺えますが、短観の数字から利上げを察知したアルゴリズム取引の売買が多かったようです。
9割以上の銘柄が下落し、騰落レシオも6月以来の90ポイント台まで下落し、調整らしい調整となりました。SQぐらいまでの日柄整理は覚悟しておいた方がよろしいかと…。
弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。