米グーグルや中国の百度(バイドゥ)がAI開発を加速させています。目指すはディープラーニング(深層学習)の「巨大化」です。
ディープラーニング(深層学習)とは、脳を模した「ニューラルネットワーク」に大量のデータを学習させることで、人間に迫る判断能力を備えたAI(人口知能)を実現する技術のことです。
米グーグル傘下の企業が開発した「アルファ碁」が囲碁の最強棋士に勝利したことは記憶に新しい事件ですが、さらに実用的な成果も上がっています。
中国の百度(バイドゥ)は6月7日、米サンフランシスコで開催されたビッグデータ技術の会合で、同社の音声認識AI「Deep Speech」の精度が人間を超えたことを発表しました。
Deep Speechの音声認識精度は96.5%で、人間の平均92〜93%を上回り、近い将来に99%に高まると…。そうなれば、スマートフォンを音声で操作するのが当たり前になり、文字を入力する必要がなくなります。
従来のAI開発は、アルゴリズムの適切さを競う「質」の勝負でした。それが深層学習の時代になり、学習データの「量」とコンピューターの処理能力の「量」を争うフェーズに変わってきたのです。
さらにグーグルは深層学習のために、専用のプロセッサーの自社開発まで乗り出しました。同社が5月に公表した「TPU」は、従来のプロセッサーと同じ消費電力でコンピューターの処理能力を10倍に増やすことができます。
専用プロセッサーの開発には巨額の資金が必要となりますが、AI開発競争は、資金の面でも「量」が勝敗を決する局面に入ったと云えるでしょう。
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