人工知能(AI)は「第4次産業革命」と云われる革新的な社会サービス基盤をけん引する原動力として脚光を浴びています。
その半面、AIの負の側面としてこれまで様々な懸念が表明されてきました。その幾つかを概要説明します。
第1に、AIの安全性と制御可能性の問題です。AIが暴走して、人間の管理能力を超えた事態を引き起こすのではないかとの不安が払拭できていません。
第2に、AIによる日常生活のリスク増加の問題です。プライバシーやセキュリティーなど日常社会生活に不可欠な権利保護が破綻するのではないかという不安があります。
第3に、AIによる失業の問題です。これまで人間が手掛けてきた高度な専門的な仕事の多くをAI技術で、より高品質に、高速に、低価格に実現できるので、大規模な失業が懸念されています。
第4に、自律兵器の開発の問題です。AI技術を使って、自律的に攻撃目標を定め、人々を殺傷に至らしめてしまう兵器が開発される懸念があります。
第5に、AIによる人間社会の衰退の問題です。AIの進展により、人類が培ってきた人間力や社会力が衰退するのではないかという恐れも懸念されています。
このように安全性、プライバシー、悪用、軍事、倫理、法だけでなく、人間とテクノロジーの共存、心の哲学、自由と民主主義など多岐にわたっています。
AIの倫理的側面が問題になるのは、AIが急速に高度化して、掌握しきれなくなったときです。AIの倫理的側面への取り組みは、日米の政府レベルのAI関連施策の取り組みの中でも取り上げられており、AI研究者が取り組むべき最重要課題として位置付けることが最優先されるべきでしょう。
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