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“株のソムリエ”からの勝ちの連鎖術!

フランスやタイに学ぶ

 

世界には、自国の人口を上回る外国人旅行客が訪れる観光大国が多くあります。例えば、フランスには人口6700万人に対し、その1.2倍の8260万人(2016年)の外国人が訪れています。

 

世界3位のスペインも人口比で1.6倍の7560万人の外国人が訪西(スペインに訪れる)するのに対し、日本を訪れる訪日客は、人口の約2割に留まります。

 

これら観光大国と日本との大きな違いは、長期滞在ができる“観光インフラ”です。欧州では長期休暇をリゾート地などで過ごす習慣が広がり、ホテルなどの観光インフラが整備されました。

 

特にリゾート地が発展した背景には、フランスでは1930年代に「バカンス法」と呼ばれる有給休暇を法制化し、雇用主は使用人に休暇を取得させる義務を負うため、休暇取得率が上がり、現在は5週間の有給休暇が取れるようになっているのです。

 

アジアのインバウンド勝者、タイにも教えられることは多くあります。タイの外国人旅行者数は3000万人を超えおり、観光客数は世界9位ですが、外国人観光収入はフランスを超え世界3位です。

 

長期滞在を好む欧州からの観光客を集客できていることが、観光収入につながっています。高級観光地やリゾート地を中心に多くの5つ星ホテルが早くから進出しているため、欧州などから富裕層が訪れます。

 

タイの外国人旅行者の平均宿泊日数はおよそ10日と、日本の6日を上回っており、滞在日数が多い分、消費額も増える好循環が生まれています。

 

日本もタイのように消費額が多い富裕層の誘致に成功すれば、旅客数の伸び以上に観光収入を増やすことが出来ます。航空発着枠の拡大に限度がある日本にとって、富裕層の取り込みは今後重要性が増す課題となります。

 

訪日客2000万人から4000万人、そして1億人時代へ。成長余地にいち早く気付いた企業が勝者となるでしょう。

 

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