米国では9、10日のFOMCを前に、利下げ観測は日に日に増大し現状では90%に確率で利下げとの観測までになっております。既に消費者物価指数(CPI)と雇用統計の発表は延期になっており、注目材料はISMの景況感指数と民間のADP雇用統計ですが、現状では想定以上の変化はなく利下げシナリオは変わらないと思われます。
米国市場はここまで牽引して来たAI関連銘柄の中でも、物色対象に変化が出て来ており、1丁目1番地のエヌビディアの株価の動きは威勢を削がれ、変わってインテル、アルファベットなどのエヌビディアの半導体を追う企業の株価の威勢が上回ります。
ただ、直近指摘されておりますが、この業界の循環取引的な展開が少々問題であるとの指摘を受けます。単純に言うとメタ・プラットフォームズがエヌビディアの半導体を買うために、エヌビディアがメタに資金融資をするという構図で、ビッグテック企業がほとんど絡んでおり、違法ではありませんが注意してみておいた方がよろしいかと…。
これだけ上昇したAI関連銘柄ですが、日本と同様に乗れてない機関も多いことから、いろいろな噂、情報操作も出るところを選びませんが、全体は日柄整理の段階かと存じます。
さて東京市場は、昨日いきなりと言っていいぐらいのタイミングで植田日銀総裁のタカ派と取れる発言が伝わり、為替は155円の前半まで円高となり、長期金利は18%台後半まで上昇し、日経平均は1000円を超える下落となりました。
物価高が問題になる中で、円安が一元的要因ではありませんが、世論などの後押しもあり、基調的物価高にも波及しうるとの判断が広がりつつあることから、12月利上げがやや現実味を帯びて来た模様です。
マクロ要因に不透明感が見えると、益々個別銘柄への資金集中が中心となります。昨日も全体の下落をよそに、見違える上昇を見せる個別銘柄が結構な数出ております。餅代稼ぎに変わりはありません。分からなければご相談ください。
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