米国の利上げが加速するとの見方が市場で高まっています。これまでは2018年中に3回の利上げを予想する市場関係者が多数を占めていましたが、米物価上昇を受けて水面下では4回との見方が増えています。
今年18年は既に3月に1回の利上げをしておりますが、米政策金利の市場見通しを示すシカゴ・マーカンタイル取引所の「Fedウオッチ」によると、14日時点で年内の利上げ回数があと2回の確率は42%で、あと3回は41%と拮抗しています。
4月上旬の時点では、2回は45%、3回は27%と開きがありましたが、この1か月で差が縮まりました。
FRBのインフレ目標の対象指標である米個人消費支出(PCE)物価指数は、3月に前年同月比2.0%上昇し、5月のFOMC声明文では物価上昇率について「当面、目標の2%前後で推移する」と情勢判断を引き上げました。
5月末に公表される4月のPCE物価指数などの経済指標で、市場が米物価、景気の強さを確認できれば、利上げ加速観測はより強まります。
年内の追加利上げが3回に増える可能性は十分にあり、そうなれば日米金利差の拡大が意識され、円安・ドル高の材料となります。
6月のFOMCでは利上げ回数の見通し変更はなさそうですが、その後、物価上昇の足取りが確認できて、9月会合に向けて利上げ回数が増えるとの見通しが強まれば、円相場も1ドル=110円台が定着すると見ています。
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