昨今、年金についてのお問い合わせが多いので、今日は年金のお話を…。
老齢年金の受給開始は基本的に65歳からですが、繰上げる(受取開始時期を早めて受給)ことで、60歳から受給することができ、繰下げる(受取開始時期を遅らせて受給)ことで70歳から受給することもできます。
受取開始時期を1か月早めることで年金額は0.5%減り、60か月(5年)早めると年金額は30%減ります。反対に受取開始時期を1か月遅くすることで年金額は0.7%増え、60か月(5年)遅くすると年金額は42%増えます。
繰上げ、繰下げの有無を調べると、男性の場合は繰上げ受給をした割合は8.0%、繰下げ受給は1.5%で90.5%が基本の65歳から老齢年金を受け取っています。
一方、女性の場合は、繰上げ受給をした割合は14.8%、繰下げ受給が1.1%でした。繰上げ受給をした理由の多くは、「繰上げないと生活できない」ですが、それ以外では男女ともに公的年金制度を信用しておらず、受け取れるうち(制度が破綻する前)に受け取っておくべきと考えているようです。
本来、現在の公的年金制度の基本である国民年金が開始したのが1959(昭和34)年です。当時の男性の平均寿命は65.32歳でした。すなわち、年金を受給し始めて5年ほどが寿命だったのです。
しかし、今や60歳で定年を迎えても、その後25〜30年は生きることになります。人間自分の寿命は分かりませんので、早く貰った方が得だ、逆に損だという二様の考え方があります。
でも、死んでしまえば、損も得も関係ありません。公的年金の趣旨は貯蓄ではなく、保険ですから損得を考えてもあまり意味はありません。
早く言えば、公的年金は万が一長生きしたことでお金を使い切ったという不幸に備えるためのものです。平均寿命が伸びているので、繰上げて年金額を減らしてしまうと後々大変なことになってしまう可能性もありますので、注意しておくことが必要です。
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