日米ともに決算発表を終え、今週はあまり材料が見当たりません。強いて言えば日本では日銀の高田審議委員の発言があり、米国でもFRBのボウマン理事、バー副議長など数名の方の講演があります。
ただ、全体を大きく動かすほどの内容は期待できないと思われ、更にトランプ関税も相互関税の発動は見送りましたが、日本も含まれる自動車などへの関税についても4月2日に発表するとしており、そこまではこちらも材料難かと思われます。
米国市場でもトランプ関税が市場にどう影響するか読めないかことから、その行方を精査する時間帯かと思われますが、S&P500の新高値に続きNASDAQ100が新高値、ダウ、NASDAQも既に射程圏、当欄でも指摘している通り物色対象は変わっておりますが強い展開が続いております。
東京市場も昨日2024年のGDPが発表されましたが、家計の実感に近い名目GDPは2.9%増と、4年連続のプラスとなりました。名目GDPの実額は609兆円と初めて600兆円の大台乗せとなりました。
振り返ると読売新聞の調査から、大台更新は1973年が112兆円、1978年が204兆円、1983年が301兆円、1988年が400兆円、1992年が504兆円、高度成長を経て4、5年周期で順調に伸ばしてきましたが、そこから次の大台替えまで実に32年(失われた30年)の年月を要しました。
安倍元首相が2015年に掲げた目標を9年かけて達成しましたが、デフレで萎縮していた企業が大転換し、賃上げと投資に舵を切ったことが大きいのですが、個人消費では物価上昇分を割り引いた実質で2024年は再びマイナスに転じております。
それでも大きな一歩ではないでしょうか。東京市場も決算発表を終え、目先の売買も一巡して来ると、再三申しております通り本格的にファンド系資金も動いて来ると思われます。決算内容精査から中長期のトレンドが発生してまいります。益々個別銘柄が面白くなります。
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