株安と円高を背景に、日銀の追加金融緩和が現実味を帯びてきました。
具体的な数字を並べるとすれば、「日経平均1万6000円、対ドル相場115円」を超えれば発動される可能性が高いでしょう。
その根拠は2014年10月に導入した追加緩和「バズーカ2」の前の水準がポイントになります。その時点の日経平均は1万5658円で、為替は1ドル〓110円まで進んでいました。
すなわち、円の実効レートを考慮すれば、円相場が115円を上回れば、前回の追加緩和の効果が完全になくなってしまうことになるのです。円安・株高の「貯金」は急速に減ってしまうのです。
2%の物価上昇こそが黒田総裁の日銀の異次元緩和に踏み切るにあたって掲げた目標で、資産価値の押し上げは異次元緩和の経路の一つです。
黒田総裁は年明けから「必要と判断すれば、さらに思い切った対応をする用意がある」との発言を繰り返しています。原油安の影響を除いた物価の基調は強いとの判断は崩さないものの、29日に公表する経済・物価情勢の展望では16年度の物価見通しを下方修正する方向です。
今月末までに金融市場が落ち着きを見せなければ、「3度目のバズーカ」は発動されることになるでしょう。
今の相場を相場格言で云うと、「夜明け前が一番暗い」です。
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