抜けそうで抜けない、かといって下げてきても押し目買いが入り、下値も限定的な東京市場でありますが、これから決算発表が続きますので、それを見なければちょっとおっかなくて、という意見が多いように思えます。
昨日の「日経ヴェリタス」でも「さまようマネー」と題し、緩和マネーが新しい投資先を求め迷走していることが取り上げられておりましたが、米運用会社インフューシブ・アセットマネジメントのアンドレア・ルジェリ氏は「従来の株式60%債券40%の組み入れ比率を、株式80%、或いは100%に上げることを考えざるを得ない」と語っておりました。
世界各国で金融緩和が進み、どこでも金利が蒸発している状態です。経済と株価の乖離と危惧されながらも、インド、ブラジルなど新興国の株価の戻りは勢いよく、後を追うようにトルコ、イランなども株式市場はバブルの様相を呈しております。
先進国でも米国を筆頭に、財政、金融フルアクセルの状況は変わらず、FRBも先週、景気を支えるためあらゆる措置を講ずるとアナウンス、また昨日の米国では更なる雇用対策として210兆円の追加予算が検討されていることが表明されました。
欧州に目を向けても、ここまで様々な財政、金融が出動しておりますが、更にドイツが消費税率を19%から16%に引き下げ、続いて英国でも20%の消費税率を3%に引き下げるとの大盤振る舞いです。いわゆる経済を支える、企業を倒産させない強い意志が読み取れます。
おそらく日本でも財政、金融は揃ってきておりますが、いよいよ消費税に手をつけてくるのではないでしょうか。財務省は相変わらず抵抗するでしょうが、世界の趨勢には抗しきれず、私見であり予想ですが安倍政権は消費税率の引き下げを錦の御旗に解散に進むのではないでしょうか。
以上から考えて、東京市場は多少の押し目はあれど、大きな調整はないでしょう。下がってもらいたい人(買いたい人)は相変わらずたくさんいますので、大きな二番底を叫びますが、現在のボックス調整を下へは放れないでしょう。
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