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“株のソムリエ”からの勝ちの連鎖術!

外人投資家に評判の株式悪い持ち合い、並びに親子上場。

  

 外人投資家が日本株に投資するにあたって、以前から問題視していたのが親子上場であり、株式持ち合いです。

 

 資本主義先進国の米国では、社会的存在である株式会社は誰のものかの議論が常になされてきました。結果として、数々の子会社群を有する会社は、親子間の利益のキャッチボールがし易く、不正会計の温床になりやすい。さらにそこが外部からだとなかなか調べにくいことから、投資対象から外されるケースが数多くありました。

 

 勿論悪い面ばかりではなく、上場している親子にとっては資金調達のし易さや、ステータスの向上、社員もモチベーションなどメリットと思われるところもありますが、得てして投資家目線からは評判はいまひとつであります。

 

 しかしながら、日本でも遅まきながら、安倍政権が前向きに取り組んだことから、一昨年からコーポレートガバナンスコード、スチュアートシップコードがガイドラインとして金融庁によりもたらされました。

 

 これを機に昨年は日立、東芝など大手企業から子会社群の吸収、並びに売却が進み、日本企業もだいぶ透明性がましてきたと思われますが、ピークの400社以上から減ったとはいえ、いまだに日本の親子上場の数は200社を超えているのが現状であります。

 

 また、親子上場と並び株式の持ち合い構造は更に評判が悪く、過去にも数々の物言う投資家が日本企業の買収防止策としての持ち合いを維持している企業に対し、厳しい株主提案が何度も叩きつけられてまいりました。

 

 今回も政策保有を錦の御旗に持ち合いを増やしている企業は全体の戻りに対して、その戻り率の悪さは際立っておりますが、それでも欧米企業にはほとんど見られないこの持ち合いを、いまだに7割ほどの日本企業は行っており、全く時代に逆行している慣行です。 

 

 ただ、近秋の企業統治指針の改定では、紛らわしい政策保有株と株式持ち合いがガバナンスの点から厳しく追及されるでしょう。

 

 

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