一時過熱していた騰落レシオは、現状は徐々に調整しピークの150ポイント前後から二番天井を入れながら、昨日まで28ポイント調整してまいりました。当欄では常々歴史は繰り返すと申しておりますが、昨年6月と同じような日柄と値幅で整理しているようです。
年に一回あるかないかの騰落レシオ150ポイントですから、ここでドイツの名宰相であるオットー・ビスマルクの言葉である「賢者は歴史に学ぶ…」の通り、昨年6月を振り返ると、150P前後から103Pまで調整したのが2週間ほどで、日経平均1600円幅の調整、今回も9月14日の最初の150P前後から122Pまで2週間でこちらも1500円弱の調整、しかも前回は25日線がターニングポイントで、現在は昨日そのポイントに到達しました。
値幅と騰落レシオの調整幅は今回まだ見劣りしますから、今回の値幅はもう少しあるかとも思われますが、昨年6月はその後103Pから更に70Pまでの調整局面では、日経平均は逆に1000円ほど上昇しております。分かりづらいかもしれませんが、テクニカル的にはいい位置まで来ていることと、歴史に学べば騰落レシオの調整が、イコール日経平均の下げにはならないことも大有りだということです。
昨日もこの調整の重複する外部要因を取り上げましたが、今回特殊な内部要因としては、本日SQでもないのに伸びた売買代金、4兆3910億円という大商いです。そのトップ三銘柄が今回日経225に採用された「村田製作所」「キーエンス」「任天堂」です。
三銘柄とも昨日軟地合の中で上昇しておりますが、時価総額の大きい値嵩株ですから相当の資金手当てが必要となります。機関投資家は組み入れ銘柄として購入しますが、除外銘柄を売却するも結果的資金手当てが間に合わず、それでも届かない分は広範囲に渡って個別銘柄を売却するという、今回のポジション調整に至ってしまったようです。
重なるときは重なるのが人生訓でありますが、本日から10月相場であり、ここから年末高を意識して来ると思われます。新内閣の政策を吟味しつつ、ゆっくり押し目買いで対処してまいります。
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