昨日は現状の金利上昇局面で世界の運用資金はどこに集まり易いかについてバリュエーションの面で触れましたが、PER(株価収益率)の面だけでは片手間で、PBR(株価純資産倍率)についても付け加えておきます。
金利上昇時は借金に対する利払いは膨らみますので、当然総合的な財務体質が強固な企業が注目されます。PERで日本が割安であることは申し上げましたが、経営母体の資産状況で見るPBRでも割安度は日本が特出しております。
現状の米国のPBRは4倍、過去15年平均の2.8倍から更に上振れしておりますが、かたや日本は同じく過去15年平均の1.2倍を下回る1.12倍であります。この数値は米国だけではなく、EUの1.9倍に比較しても割安であります。
この金利上昇下、外国人投資家が資金の行く先を模索していることが窺えますが、その後の投資主体別売買動向も一昨日報告した金額から更に4月最終週を加えると、外国人投資家が1兆5217億円の買い越しで、次いで個人投資家の5010億円と続きます。因みに、それまで1兆円強売っていた信託銀行はGPIFの売りが一巡したらしく600億円ほどの買い越しに転じております。
米財務省の報告から日本国内の資金も国内逃避どころか国内還流が見られることもお話いたしましたが、直近のこの売買動向も踏まえて日柄整理の先を俯瞰すると、ある程度展望は開けてくるのではないでしょうか。
昨日の東京市場も一昨日のソニーに続き、トヨタ自動車が好決算を発表しましたが、売り方は待ってましたとばかりにまとまった売り玉を浴びせ、目先の細かい利幅を稼ぎます。
太い資金は未だ積極的に上値を買って来ておりませんので、好決算で買われても続騰が難しくすぐ行って来いとなりますし、トヨタ自動車のよう売られてもその後続落とはなりにくい、極めて目先張りの資金のみの食い合いです。
決算の悪いものはそれなりですが、好決算銘柄のレンジ離れはもう少々先かと思われます。底流での資金移動はどこかで大きな値動きとなって顕在化して来るもと存じます。
弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。