日米ともに金利に対する思惑が交錯しております。米国では先週の消費者物価指数(CPI)が事前の予想に届かず前回水準よりも弱かったことから、次回の利上げ幅は前回の0.5%から0.25%に縮小するとの見方が増えているようです。
フィラデルフィア連銀のハーカー総裁はこの先0.25ポイントの幅で利上げを進めるべきで、ターミナルレートも「現時点では5%をかなり大きく上回る水準に到達させる必要はないと考える。その後労働市場に悪影響を及ぼさないよう、しばらく政策を据え置くべきであろう」と話した。
その傍らセントルイス連銀のブラード総裁は物価上昇圧力の抑制を確実にするためターミナルレートを5%超えへと速やかに引き上げるべきだとの見解を示し、両氏ともに言葉を選んでいるようですがアクセル、ブレーキともに未だ両派健在です。
さて普段はあまり材料視されない日銀政策決定会合ですが、昨年12月のサプライズから俄然大注目となっております。現状の東京市場はこのサプライズから下値模索が始まっておりますので、再び今日、明日の決定会合からネガティブサプライズが出ないかと戦々恐々であります。
極端に現状のイールドカーブコントロール(YCC)を撤廃するのか、或いは今後の物価見通しを上方修正するのか、それよりも取りうる政策に対して分かり易く納得できる説明をしていただきたいと思います。
12月からの急落も、黒田総裁の内外に向けての説明が腑に落ち合点が行けばこのような急落には至らず、もう少しマイルドに織り込めたはずです。ここをクリアーし長期的視点でも腹を据えて説明すれば、噂で売って事実で買いとなるのではないでしょうか。
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