米国市場もレンジの中の動きが続きそうです。インフレピークアウトの指標が続いておりますが、先週は新規失業保険申請件数が減少しておりますように、遅行指数である雇用、更に住居費は未だ高原状態です。
従って、引き続き景気後退に配慮しつつも引き締め状態が継続し、FRBの手腕が問われる相場展開はしばらく続きそうで、雇用統計、消費者物価指数(CPI)などの指標を毎月こなしながら咀嚼して行き、春先ぐらいから方向性が出るものと思われます。
東京市場も米国以上にレンジ相場の動きでありますが、ここへ来て日銀批判が続出しているようで、その急先鋒はアベノミクスを当初から批判していた白川元日銀総裁ら日銀出身者のようです。
先週末当欄でもお話した三重野元総裁にしても、日銀出身の総裁方に言われる筋合いではないと考えます。因みに黒田総裁は財務省出身で、それが元で批判しているかはわかりませんが、日本経済は彼らの下で失われた20、30年が醸成され、白川氏と民主党のタッグによってトドメを刺されたといっても過言ではありません。
黒田日銀総裁は現在のコストプッシュインフレではなく、賃金上昇を伴う好ましいディマンドプルインフレになるまで、緩和姿勢を貫く決意を先週表明しましたが、批判されるべきものではなくエールを送るべきでものあると思います。
従って、東京市場も賃金上昇を伴うマイルドなインフレへの過渡期であれば、未だレンジ抜けは少々先かと思われ、それまでは個別銘柄で、そして国策銘柄で利益を重ねてまいりましょう。
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