米国市場は来週のFOMCを控えブラックアウト期間に入りましたが、ここ1週間ばかりはFRB高官の発言がやたらと多かったように思います。出て来る指標はインフレピークアウトを印象付けるものが多い反面、高官発言はそれを戒めるタカ派が多いのは以前と変わりません。
しかしながら、ここへ来てウォールストリートジャーナルが、今回のFOMCでは利上げの停止の協議をし始めるとのニュースや、イエレン財務長官が米国の堅調な労働市場とインフレの改善は続くと考え、極めて有益な兆しとの久しぶりのコメントからも、市場は以前に比べても一層ポジティブに評価しているように思います。
後は決算発表ですが、これからGAFAM、テスラなど主力企業が控えます。人員整理など悪材料にはだいぶ抵抗力を発揮しているようですが、来期の見通しについても注目が集まるところであります。
東京市場はどうしても米国を見て先物が先に動きますので、上げても下げてもチャート的には窓を開けるケースが目立ちます。しかしながら過去を振り返ると、空中戦から入る相場の背後にはよく外国人投資家の姿が見られます。
2013年アベノミクス以来東京市場で15兆円買い越した外国人投資家は、昨年までにアジアの一角としてすべて売り尽くしたようで今はニュートラルです。直近の世界情勢の激変、マクロ要因を考慮すれば今までとは真逆に買い手として浮上しても全く不思議ではありません。
個別銘柄には中国から引き揚げた資金の一角の流入は観測されますが、更に本格参戦となれば東京市場はだいぶ景色が変わって来るのではないでしょうか。商い面をつぶさに観察すると十分あるかと思われますが…。
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