米国では昨日の予想通りFOMCで0.25ポイントの利下げが実施されました。フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を4.25―4.5%としたわけですが、同時の公表した金利、経済見通しで2025年の利下げ回数が9月のときの4回から2回に修正され、今後の利下げペースが鈍化する可能性が示されました。
利下げに反対したFOMCメンバーは1人だけであったことも報告されましたが、パウエル議長の発言がタカ派シフトと取られて米国市場はネガティブ反応、長期金利は4.6%台まで上昇、ダウは50年ぶりの10日連続安、NASDAQ、S&P500も大幅安となり、VIX(恐怖指数)は今年8月の冒頭以来の14.65%の上昇となりました。
予想通りの0.25ポイントに一見過剰反応に思われますが、米国市場は翌日に日本のSQに当るトリプルウィッチング(株価指数先物、株価指数オプション、個別株オプションが同時に満期を迎える)のため、前倒しで売買されていたとメディアが伝えております。
ダウの10日連続安と聞くと、現地では相当雰囲気が悪く思われがちですが、至って平静を保っているようで、高値圏で推移している米国市場で調整が欲しいところに格好の材料が出現したということではないでしょうか。
当欄でも再三指摘しておりますが、何処かでバリュエーション調整が欲しいところに今回タイミングが会ったというのが内容かと思われます。
東京市場も700円を超える下落は朝方の早い時間帯であり、その後は下げ渋り1日通しては268円安でありましたが、米国市場のVIXの特出ぶりからは程遠く、日経平均VI(恐怖)指数は2.78%の上昇で、日経平均同様レンジ内で収まっております。
あまり騒ぎ立てるほどではないというのが昨日の感想であります。日米にて金融政策が決定しましたので、再び個別銘柄に腰を据えて臨んでまいりたいと存じます。マクロ要因は常に公表されますが、ファンド系資金はその都度コロコロ物色対象を変えておりません。こういういい押し目を狙いたいところであります。
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