米国では、クリスマス休暇を迎え主要な手掛かり材料もない中で、USスチールの買収の是非がバイデン大統領に一任されました。既に大統領職を辞するバイデン氏に委ねられても困るだろうと誰でも思いますが、判断する対米外国投資委員会(CFIUS)も意見が纏まらず、大統領一任で逃げた構図であります。
仮にバイデン氏がOKとしても、必ずトランプ次期大統領が大統領令で中止にするでしょうから、結局買収は成立しない可能性が高いかもしれません。
全くおかしな話ですね、工場のあるペンシルベニア市長ら20人が連名で買収を求める声明を出しておりますし、従業員、労組も買収が成立しなければ現従業員がUSスチールの最後の従業員となるとの声明を出しております。
おかしな話ですね、買収すれば米国、ペンシルベニア州、従業員、全てがハッピーとなるものを、元々選挙が絡んだからこんな状態になってしまい、当欄でも以前指摘しました通り、社名に「US」が付いていなければとっくに成立していたと思います。合理性を求める米国人にはあり得ない話です。
日本製鉄も社運を賭けた買収と申しておりますので、つまらないとは申しませんが、変な意地からみんながハッピーになれる買収が阻止されないことを強く望む次第です。
米国市場は薄商いでも強い展開が続いております。生成AIが引き続き来年の大きなテーマですが、お金になるのはまだ先の話との見方もありますが、「ブロードコム」「セールスフォース」などの株価の動きを見ますと、シナリオは既に現実化しつつあるものと思われます。
強い米国市場であれば、現状モヤモヤしている東京市場もその割安感から脱するのも時間の問題かと思われます。明日まで年内換金売りが出ますが、30日大納会に向けて意外な値幅が出るのではないでしょうか。
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