先週米国では、政府機関閉鎖の影響で遅れていた重要指標の雇用統計と消費者物価指数(CPI)が発表されましたが、強弱入り混じった内容でもマーケットは混乱なく消化しました。
現状の米国市場では、AIデータセンター投資が過剰投資かどうかに関心が向けられており、投資に見合うリターンが早期に回収できるかが注目点であります。
AIビッグテック企業が各々大型投資を発表しておりますが、自らのキャッシュフローの中で賄えれば問題ありませんが、先週のオラクルのように社債頼りとなりますとリターンの遅れは財務悪化の懸念が持たれます。
先週の米国市場はこの懸念からオラクルの株価が急落し、他のAI関連銘柄にも広がる展開でした。それでも週末に注目されたマイクロン・テクノロジーが予想以上の決算を発表し、1週間通しては事なきを得たところであります。
さて東京市場は日銀政策決定会合想定通り0.25%の利上げで着地いたしました。想定通りの展開ですが、為替を含めマーケットは至って静かな状況でありました。
ただ植田日銀総裁の会見が終わると、今後の追加利上げに対する方針が示されなかったことを受けた為替はジワリ157円台まで円安が進んでおり、日米金利差縮小でも明確な為替の方向性は出ない状況と思われます。
殆どの外国人投資家もクリスマス休暇に入る今週は、東京市場でも商いが薄くなる中で短期資金が乱舞しそうですが、あまり目先の動きに捉われずに臨んでいただきたいとお存じます。
年末年始を迎えますが、相場の流れに大きな変化は見られないと思われます。絞り込んだ個別銘柄の押し目買いに変わりはありません。
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