米国市場では予想通りの0.25%の利下げで通過、今週は政府機関の閉鎖から発表が遅れていた11月の雇用統計と消費者物価指数(CPI)の発表を控えます。民間の経済指標からは概ね想定内であり、波風は少ないかと想定されますが…。
各個別企業の材料で頑張りたいところですが、頼みのAI関連に調整期間らしい懸念材料が伝えられ日柄整理を継続しております。
オープンAI側にオラクルの巨額投資が伝えられましたが、マイクロソフトにしてもメタ・プラットフォームズにしても、その巨額投資の原資は潤沢なキャッシュフローの中で行われているのに対しオラクルは社債という借金です。
更に、オープンAIに対し優位が伝えられるアルファベットのジェミニ3には、ブロードコムが巨額投資を発表し話題になりましたが、好決算を発表しながら利益率の減少が避けられないとのニュースが伝わり株価は大きく売られております。
勢いがあるときには何でもなく吸収する材料も、株価調整期間では悪材料視されるのは相場の常でありますので、この日柄整理の期間を注視するしかないかと存じます。
東京市場でも米AI銘柄の調整がストレートに響き、先週末の上昇を一気に吐き出しましたが、中身は日経平均660円安のうち、ソフトバンクとアドバンテストで570円占めており、更に値上がり銘柄数が72%を占めるという内容ですから、速やかにセクターローションは進んでおります。
市場参加者は例年通り少なくなっておりますが、例年ですと個人の損益通算の売りが目立ち個別銘柄も上値が重くなるケースが多く、掉尾の一振じゃなく掉尾の三振などと揶揄されますが今年は様子が違うようです。
更に、突然の日中の懸念材料は売りの言い訳になり易いのですが、それでも個別銘柄への物色意欲は侮れません。日銀政策決定会合後に植田総裁の会見が速やかに終われば、年末年始に向けて上放れのタイミングを計って来るのではないでしょうか。
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