最も注目されていたブレイナードFRB副議長の会見は、「恐らく利上げペース減速への移行が近く適切になるだろう」とし、一方で「我々は多くのことを行ってきたが、追加でしなければならないことがある」と利上げを停止する用意はまだないことも強調しました。
昨日までの各連銀総裁の会見に加えFRB副議長の発言を受けて、FRBの現状のスタンスは認識できましたが、インフレ動向については「直近のCPI統計の数字は、我々が重視するコアPCE指標も若干低下している可能性を示唆する」とし、「これは歓迎すべきことだ」とも語りました。
昨日発表の米卸売物価指数(PPI)も予想を下回り、CPIとともにインフレピークが見えて来ておりますのでターミナルレートは5%割れ、しかしながら現状減速したとはいえインフレ目標の2%には程遠い、7.7%は依然高い水準を維持しております。
ウォルトディズニー、アマゾン、メタなどの巨大企業でも創業来の大型人員削減に直面している状況から、更に中小に至ってはその惨状は予想以上と思われます。現状の景気の悪さが鑑みれば、いっそのことインフレ目標を4%位に上げれば、結果的にマイルドな景気のソフトランディングに繋がるのではないかと思いますが…。
さて東京市場は概ね決算発表は終わりましたが、申し上げております通り米国に比べて比較的良好な内容となりました。市場の期待値に届かないと好決算でも発表時は売られたり、今一つの内容でもあく抜けで買われたりもしましたが、あくまでも目先筋の薄い資金です。
今後は、決算資料がすべて揃ったことで、内容を精査した機関投資家が動いて来ると思われますので、年末に向けては買い方の資金に厚みが出て来ると存じます。
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