先週来の米国安から方向感のない東京市場ですが、今週は個人の税金対策の年内換金売りが出ていますし、外国人投資家はクリスマス休暇で薄商いの中で昨日は久しぶりに日銀政策決定会合がネガティブサプライズとなりました。
長期金利の変動幅の上限を今までの0.25%から0.5%に拡大し、ただその傍ら国債買い入れ額を月間7.3兆円から9兆円に増額し、マイナス金利は維持、ETFなどの長期国債以外の資産買い入れは変更なしと発表しました。
市場の反応は凄まじかったですね、会見が伝わると為替は僅か数分で137円台から133円台まで円高が走り、その後132円台まで進み、株式市場は800円強売られました。
公表分によりますと、海外の金融資本市場のボラティリティの高まりにより国内債券市場でも各年限間の金利の相対関係や現物と先物の裁定などの面で市場機能が低下しており、企業の起債や金融環境に悪影響を及ぼす惧れがあるとの認識を示しました。
黒田日銀総裁の文言を一字一句コピーしましたが、加えて金融緩和の出口に向けた動きを明確に否定もしております。
この内容からして、そんなに神経質に売るものかは大いに疑問であります。市場機能を重視しその裁量を限定的に広げただけで緩和機能は維持しております。
日銀の政策変更は02%から0.25%に拡大した2016年以来ですので、何も変更はないと予想していた市場にはサプライズとなったのでしょう。少々冷静になればこの水準以下を売る投資家は限られていると思われます。
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